いいこと・いいもの・くっつける ヒョイとオナモミとんでいく
美味しいものを食べる。体だけではなく、心と魂にもご馳走を!
★ 作 品 解 説 ★ 鈴木与一は、1996年6月、64歳で他界しました。父は56歳の時に病に倒れ、その後8年間の闘病生活のなかで詩や小説を書き遺しました。「冬の谷間の記録」は余命2年と宣告され、全身全霊を傾けて執筆に挑んだ長篇小説(原稿用紙726枚)です。高校教師や会社経営などを生業とした父でしたが、作家になる道は青年時代から志していました。晩年、病と闘わざるを得ないことになりましたが、そのことによって天から執筆する時間を与えられたのだと僕は思います。 物語は、戦前に生れた主人公が13歳の時に敗戦を迎え、上州から上京して大学生活に入ります。戦後間もない1950年代の日本は、日米安保反対闘争など様々な運動が全国的に展開されながら、志ある学生たちも必死に生きる時代でした。主人公は、イデオロギーによって革命家になろうと決意して行動して行きます。そして、彼を取り巻く個性的な人たちが、写実的に生き生きと描写されながら物語が進みます。結末は、お茶の水女子大生との行方に……。
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